阿母ケ平鉱泉 湯ゆの郷

高原町から小林市へ至る国道221号から、離合すらままならない道へ折れます。道案内の看板のみを頼りにただひたすら進むと、突然、木々が鬱蒼と茂る場所へ至るのです。

引き返す気持ちを抑え道に従い寡黙に前進すると、アーチ型の歓迎看板が突如、現れます。



アーチをくぐると、そこには世間とは異なる風が漂い、異次元にやってきてしまったような感覚に包まれます。




玄関を入ると、晴天の日にかかわらず屋内は薄暗く、つい、言葉すくなになってしまいます。

受付の女性(高齢)に500円を支払い、浴室へ向かいます。自動販売機が並ぶ廊下の床には竹が敷き詰められています。手作りとしか思えないできばえです。

一部に板が渡され、多少歩みが不自由な方も自力で進むことができます。



挨拶をしつつ、先客の方々の中へ入らせていただきます。浴室内には3つの浴槽があります。
主浴槽、備長炭が入った浴槽、そして水浴槽。

備長炭が入った浴槽の湯口はご覧の通りです。木製のふたを開けると、自由に湯と水を出すことができます。
やってみました。↓



浴室の天井は高く、でかい梁がめぐらされています。



主浴槽の湯口です。備え付けのコップは手作りの竹製です。
飲泉可です。 弱い土色の湯です。



扉の向こうに露天があります。その先は崖になっていて、辻の堂川が流れていいます。
木々の間から差し込む陽光がやわらかく感じます。



露天風呂の湯口周りは、乳白色と土色を織り交ぜた温泉成分の析出物が固まり、湯の力を感じます。



アメニティーを要求するような施設ではありません。必要なものは自分で用意しましょう。

世間を離れ、自分の心と正直に語り合う場として、最高の場所かもしれません。


阿母ケ平鉱泉 湯ゆの郷
0984-23-1820 HP
小林市堤1833-2
マグネシウム・ナトリウム・カルシウム炭酸水素塩冷鉱泉
18.8℃
500円
7:00~20:00
2009/10/11